■ David Malo
1831年ラハイナルナ入学の一期生です。入学したときにはすでに38歳、先生のDibble(1809年生)よりもだいぶ年上でした。
彼は家柄も良く、後にハワイ人最初の学者として尊敬を集めました。現在でもラハイナルナ高校では毎年4月24日を「David
Malo Day」という記念日にしており、ハワイが生んだ偉大な学者デビッド・マロをルアウとフラで賞賛するイベントになっています。
■ Samuel Manaiakalani Kamakau
1833年、18歳でラハイナルナに入学しました。彼もまたDibbleの良きパートナーとして働きましたが、
彼自身が著作を発表するのはなんと30年もたった1865年になってからでした。この年から1871年にかけて、ハワイの新聞「Na
Nupepa Kuaoka」紙、つづいて「Ke Au Okoa」紙に次々とハワイの歴史や伝統、神話や伝説を記事として発表していったのです。
まずは1961年の「Ruling Chiefs of Hawaii」。これはカメハメハ一世よりも8代前の王、
Umiの時代から、カメハメハ3世の時代まで歴代のハワイの王達の事跡を通じた歴史書です。
Ruling Chiefs
S.M.Kamakau(1815-1876)
Ka Poe kahiko
そして、「Ka Po'e Kahiko」(People of old)3部作。1964年、76年、91年と順を追って出版されました。
はじめの2つは民俗学者による淡々とした記録、といった趣ですが91年の「Tales and traditions of thepeople of Kahiko」は、
「架空の国からハワイにやってきた旅行者の仮想旅行記」という体裁でハワイの伝説を紹介しているという、
ちょっと遊び心の入った本です。
■ John Papa Ii
1800年生まれのIiは、上記の3人とは少し異なり、学者というよりはハワイ王室に仕えた大物官僚
とでも言うべき人ですが、「Fragments of Hawaiian History」という有名な著作があります。これもまた、
1860年代にKuokoaに連載されたシリーズですが、1959年にMary
Kawena Pukuiによって英訳されました。カメハメハ王朝とともに生きた彼ならでは、の同時代者の視点の日記として
読んでも興味深いものです。