ハワイの神話と伝説~神話伝説ライブラリー~ハワイの社会・習俗

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ARTS AND CRAFTS OF HAWAII Rangi Hirioa, Bishop museum Press
ハワイの動物、植物、家、衣服、音楽など、分野ごとに分冊として出版されていただが、それらを全部、ちょっと豪華な装丁でまとめた本。研究論文集といった趣きなので決して読みやすいものではないが、何か調べようと思ったときに困ることが無い。
HAWAIIAN ALMANAC C.Taylor, Mutual
古代ハワイの暦(旧暦)や、それをもとにした農業・漁業カレンダー、さらにはナイト・マーチャラーに至るまで、古代ハワイの習俗慣習をわかりやすくまとめた本。挿絵も豊富でわかりやすい。
ANCIENT HAWAIIAN CIVILIZATION Mutual
Glen GrantやHandy、エモリー博士などそうそうたる執筆陣が古代ハワイの慣習や社会、音楽、言語などなど様々な分野について寄稿している本。英語も読みやすいが、そもそも元になったのは、それぞれの先生がカメハメハ・スクールで講義したときの講義録なのでうなずける。
POLYNESIAN FAMILY SYSTEM IN KAU Handy, Pukui。Mutual
ハワイ島南部、マウナロアの南に広がるカウ地域は、古来から神話伝説によく登場する場所で、古い慣習も残っていたらしい。その地域での、人生の節目の儀式や社会システムなどを大変に詳しく紹介している本。
THE KAHUNA Likelike, McBride。Petroglyph press
カフナとは、僧侶だけでなく、古代ハワイでの専門職一般を指す言葉。イタリア語でのマエストロが近いのかもしれない。この本では薬草学者、気象学者、芸術家、医師など10ほどの職業的カフナについて詳しく解説している。
RESOURCE UNITS IN HAWAIIAN CULTURE D.Mitchel。 Kamehameha school press
古代ハワイの習俗・自然・宗教など、当時のハワイについて網羅的に記した教科書。各章ごとにReading Listが付いているだけでなく、「Student Activity」というコーナーがある。例えばハワイ語にもっと興味があるなら、一例として「自分の氏名の中にハワイ語が含まれているなら、まずその意味を調べてみましょう」などとあって楽しい。
THE AHUPUA'A Kamehameha school press
古代ハワイの人々は、アフプアアと呼ばれる、渓谷の河口に広がる地域に暮らしていた。この本は、同じくカメハメハスクールから出ている、有名なアフプアアの図を詳しく解説すると共に、当時の生活に密着した家畜や植物についても挿絵入りの解説を施している。
TATOO TRADITIONS OF HAWAII Tricia Allen。Mutual
古代ハワイから現代に至る、さまざまなタトゥー(刺青)を紹介した珍しい本。現代のものはデザイン的にも洗練されているが、古代の戦士の刺青は、もちろんお洒落だけが目的ではなかったのだろうが、ちょっと不気味なものが多い。
GUIDE TO NEWSPAPERS OF HAWAII H.Chapin。 Hawaiian Historical Society
1834年から2000年にかけての、ハワイで発行されていた新聞についての情報を網羅した本。その数は、短命で終わったハワイ語学級新聞のようなものも含めて1,250種類もあるという。(日本語のものだけでも100種類以上)。とにかく、貴重な本というか資料であることは間違いない。
TALES FROM THE NIGHT RAINBOW Willis,Pali Lee。 Native Books
ちょっと主観が入りすぎているようにも読めるが、古代ハワイの習俗などについて幅広く収録した本。カフナの職業種別についても40種類以上載っている。
PETROGLYPHS OF HAWAII  Likeke R. McBride, Petroglyph Press, ISBN0-912180-49-8, 1998/07 rev.edt. 2nd print, $7.95
ディープなハワイ本で有名な?Petroglyph Pressの本。
主としてハワイ島で多く見つかるペトログリフについて、その起源、内容などを豊富な挿し絵と共にわかりやすく解説。大きな活字。全51ページでとても読みやすい。
LAUHALA E.W.Stall、Petroglyph Press、ISBN0-912180-52-8、1974、$8.95
 LAUHALAとは、ハワイだけでなく南太平洋全般に広く伝わる、パンダナス(ハワイ語でHALA)の葉による編み物のことです。(実はこのページのタイトルバナーも、LAUHALAをベースにしています。)
この本では、そのパンダナスに関する伝説から始まって、LAUHALAの製法、LAUHALAによるさまざまな製品などを豊富な写真(ちょっと古い白黒写真ですが)とともに解説している。パンダナスの木は、ココナツなどと並んで生活に密着した植物で、各部位毎にさまざまなハワイ語の名称を持っていることも紹介されている。
50YEARS OF ALOHA Bill Wood、Aloha Airline編、ISBN0-9652781-0-7、1996、
 アロハシャツの歴史の本ではなく、アロハ航空の歴史の本。
1946年の就航以来、栄枯盛衰の激しいハワイ地域の航空業界で、ハワイアン航空と共にハワイを代表するエアラインとなったアロハ航空の50年史。機材の変遷だけでなく、スチュワーデス(CA)の制服の歴史、過去搭乗したさまざまな有名人、などが豊富な写真と共に紹介されており、ハワイのエアライン好きにとっては垂涎の一冊。
People of Old(1964)  Samuel Kamaku - Mary Kawena Pukui(訳)、Dorothy Barrere(編)
原題は「Ka Po'e Kahiko」。Kamakauが1860年代にKuokoa紙、Ke Au Okoa紙に(いずれも週刊の新聞です)に発表していた記事を英訳再編したものです。Spirit World、Magic and Sourceryなど、ディープな内容も豊富です。
写真はBishop Museum Press(1991)。
The works of the People of Old(1976)  Samuel Kamakau - Mary Kawena Pukui(訳)、Dorothy Barrere(編)
原題は「Na Hana a ka Po'e Kahiko」。2つ上の「Ka Po'e Kahiko」の続編で、Kamakauが1869年~70年に「Ke Au 'Oko'a」紙に「Ka Moolelo Hawaii」として連載した記事の英訳再編版です。神話伝説というよりは、気候や農耕、狩猟、民芸など、昔のハワイの人々の暮らしぶりを紹介している記事が豊富です。写真はBishop Museum Press(1992)。
伝説のハワイ  佐藤秀明/駒沢敏器、東京書籍、ISBN4-487-75375-9、\3200、1994/11
一見、よくあるハワイの写真集かな?と思いますが、さにあらず、極めて深い問題を追求している本です。(もちろん、写真集としても楽しめますが)。
聖なる踊り「フラ」、アロハを捧げる場所、幻のルアウなど、いくつかの伝統的テーマを横糸に、そして「100%純血のハワイアンに会いに行く」というテーマを縦糸にして編み上げた写真集とでもいうべきものです。

ハワイの写真家として有名な佐藤秀明氏と、別項でもご紹介した、ハワイ音楽に造詣の深い駒沢敏器氏の絶妙のコンビネーションになっています。
ハワイ 山中速人、岩波新書、ISBN4-00-430291-9, \700, 1999(1993)
イメージの楽園」と同じ、山中速人氏の著書。
主として民族問題にテーマを絞り、複合文化社会の長所・短所についてわかりやすく解説している。また、視点のつに「ハワイにおける日本人のありかた」とでもいうべきものがあり、明示的に書かれているわけではないが、「ニッポン人観光客」に対して、かなり醒めた視線があるような気がする。
ハワイ研究への招待 後藤明、松原好次、塩谷享.関西学院大学出版会
現代ハワイの文化が形成されてきた経緯について、古代ハワイ(ハワイ先住民という書き方をされている)からの視点、日系移民を含めたエスノロジーとしての視点から論考している。全体がちょっとごった煮になっている印象も受けるが、読者の視野を広げてくれる良書。
LEGACY OF LANDSCAPE Patrick Kirch. UHPress
副題が「An illustrated guide to Hawaiian Archaeological sites」とあるよう、ハワイ各地に残る遺跡を豊富な写真と共に解説した本。歴史的な背景もきちんと記されているので、この本を携えてヘイアウを巡るのは楽しそう。
HEIAU OF THE ISLAND OF HAWAII J.Stokes. Bishop musum press
ハワイ島各地に残るヘイアウの調査報告書、といった趣き。かなりのヘイアウ好きでない限り、読んで楽しい本とは言いがたいかもしれない。
ANCIENT SITE OF HAWAII Van James. Mutual
ここでいうHAWAIIとはハワイ島、BigIslandのこと。ハワイ島各地の遺跡めぐりのためのガイドブック。ヘイアウやペトログリフ(Kii Pohaku)の解説と共に、国道からの入り方などまで記載されていて便利な本。
ANCIENT SITE OF MAUI,MOLOKAI and LANAI Van James. Mutual
上記の本のマウイ、モロカイ、ラナイ版。
ARCHAEOLOGY OF NIHOA AND NECKER ISLANDS Kenneth Emory. Bishop musum press
ハワイ諸島の北端、今は無人となっているニホア島、ネッカー島にもかつては人が暮らしていた。その遺跡調査を、あのエモリー博士(篠藤博士の師)が行ったときのレポート。貴重な写真も多い。
HAWAIIAN MAGIC AND SPIRITUALITY Scott Cunningham. Lewellyn Publications
他の本がたいていは「神話伝説集」であるのに対し、この本は、神話も話のベースとして参照しながら、古代ハワイの人々の「水に対する考え方」「石に対する考え方」「儀式とその効果」など、古来の伝承を中心に解説した本。
ある種の宗教解説書であるともいえる、貴重な本。ただ、著者の他の著作は、神秘学かかったようなところもあり、主観的にはちょっとあぶない感じも受ける。
全230ページ。ハワイ各地の宗教史跡の写真も多い。
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