ハワイの神話と伝説~神話伝説ライブラリー~ミクロネシアの紀行・習俗

※下記の情報は購入当時のものですので、現在は変更されている可能性があります。ご注意ください。

サタワル島へ、星の歌 ケネス・ブラウワー(著, 芹沢 真理子訳、めるくまーる社、ISBN4-839700567、1990、\1700
 『宇宙船とカヌー』で名声を博したブラウワーのミクロネシアン・レポート。ヤップ島の女性生物学者、サイパン島でカロリン人の何千 キロにも及ぶカヌー航海術を継承している男性、パラオで口伝の歴史や伝説を長老から聞き出す女性。著者は、分別ある島の暮らしと伝統を守るために爽やかな汗を流す3人のエ コロジストたちを、共感を込めて描いている。
カセレリア! 小林泉 編著、アジア出版、ISBN4-7952-1503-0、1986、\760 
 ミクロネシア連邦を紹介した希有な本。「カセレリア」とは、ミクロネシア連邦の首島、ポンペイの言葉でいうところの「ALOHA」。冒 頭、美しさで定評のある(と私は思っている)、ミクロネシア連邦共和国の憲法前文が掲載され、ポンペイ、チューク(トラック)、ヤップ、コスラエの各州がカラーで紹介され ている。カラーページはどちらかというと観光ガイドだが、モノクロページに、国家白書的に、歴史・文化・政府組織、経済状況、交通・輸送状況などが簡潔に記されており、と りあえずミクロネシア連邦の全てを概観することができる。
 今でもJAIPAS(太平洋諸島地域研究所)から購入できるが、ちょと記述が古いのが難点。
ミクロネシアの小さな国々 小林 泉著、中公新書657、1972、\480(当時)
 上記と同じ、小林泉氏の著作。ヤップ、パラオ、サイパン、トラック、ポナペ、マーシャル各島の紀行文と、「アメリカ時代」と題する 、アメリカとの(当時の)関係を解説した章、日本との関係を解説した章から成っている。
この本が書かれたのは、ミクロネシア各国がまだ独立する前、というか、独立寸前のときであり、当時のアメリカとの微妙な関係がうかがえて面白い。今では入手困難かも しれない。
ミクロネシア「小さな島々の素顔に出会う」 ワールドカルチャーガイド13、トラベルジャーナル社、ISBN4-89559-473-4, 1999、\1900
 ミクロネシア地域の各国について、網羅的に述べるのではなく、「ビンロウ・チューイングはやめられない」「薬やアクセサリーになる 植物」など、数十の、興味深いテーマと絡めて紹介している本。巻末には情報源リストや参考文献までついている、という、ミクロネシアについてちょっと詳しく知りたいと思う 人にとっては大変オススメ。通読が苦にならないのはメリットだが、今、どこの島のことを読んでいるのかが、時々わからなくなる。
好きになっちゃった
ミクロネシア
下川裕治編、双葉社、ISBN4-575-28848-9、1998、\1500
 ミクロネシア地域の中でも、特にパラオ及びミクロネシア連邦4州について、上記ワールドカルチャーガイドと同じく、数十のテーマと 絡めて紹介している。また各ページ見開き左3分の1くらいがコラムになっており、豆知識、というかそれはそれで大変面白い知識が得られる。各テーマ毎にさりげなく?どの島 のことを言っているのかがわかるようなマーク入り。
MICRONESIA HANDBOOK Neil.M.Levy、Moon Travel Handbook、ISBN1-56691-165-1、2000(5th ed)、$16.95
 おなじみMOON社のハンドブック。マーシャル、ミクロネシア連邦4州、パラオ、グアム、北マリアナ(サイパンなど)、ナウル、キリバ ス、その他のアメリカ領について、歴史、経済、動植物、気候、交通機関、及び各種の滞在案内が網羅的に記されている。カラーページはなく、挿し絵もモノクロだが、味わい深 い挿し絵も多く、読むところの多い本。ミクロネシア国内でも各所で売られている。
Lonely Planet Micronesia Lonely Planet、ISBN1-86450-104-9, 2000(4th ed)、$16.99
 これまたおなじみLonely Planet社のハンドブック。掲載順はMoonのと多少違っていて、グアム、北マリアナ、マーシャル、キリバス、 ナウル、ミクロネシア連邦4州、パラオ、そして米領島嶼。カラー写真も割と多く、見た目も美しい。ショッピング、アコモデーションなどのページが充実、と、「旅行ガイド」 としてはMoon社のハンドブックよりも多少情報量多い。全体の掘り下げは、Moonのほうが深い。
KASELEHLIE PRESS 一部$1.00。タブロイド版28ページ構成の新聞
 ミクロネシア連邦ポンペイ島で発行されている唯一の新聞。新聞とはいうものの、2週間に1度の発行で、内容が大変ユニーク。2001年 11月29日号を例にすると、トップ記事は「ヤップ島に、白骨の乗ったイカダが漂着」。2面は、直近2週間の、警察の「全逮捕記録」。ほとんどが騒乱罪及び未成年飲酒。全部実 名入り。「Ghost Story」というコーナーでは、読者の「お化け体験」の投稿。星占いまでついている。
 ポンペイ滞在時に、あまりに面白いので「バックナンバーを是非読みたい」と連絡を取ったら、翌朝、即行で滞在先のホテルまで届けていただけた。日本では考えられな いサービス。。
ピンゲラップ島 山本 學、JDC、ISBN4-89908-060-X、1986、\980
 ミクロネシア連邦、ポンペイ州にピンゲラップ島という島があり、ピンゲラップ眼病と呼ばれる全色盲の比率が異様に高い島として有名 だった。著者は、眼科医であり、その眼病の原因、なぜピンゲラップ島にだけ多発するのかを突き止めるべく、1970年から1年以上にわたって訪問調査を行い、見事その原因 を究明する。
 この本では、調査の課程を通じての、ミクロネシアの人々との交流が生き生きと描かれているだけでなく、本題の謎解きもなるでミステリーを読むような感覚で読むこと ができる。
魅惑の観光スポット
 ミクロネシア編
太平洋諸島センター、2000/03
 タイトルが、なんというか、場末の酒場の呼び込みのようでちょっと下品なかんじがしないでもないが、内容は結構固い。ミクロネシア 地域全般について概要を述べた後、パラオ、ミクロネシア連邦4州、マーシャル、キリバス、ナウルの各国について、「観光スポット」だけでなく、歴史、社会、経済、政府組織 などについてもひととおり解説されている、非常に便利な本。非売品。太平洋諸島センター、の発行となっているが、私はミクロネシア大使館で分けていただいた。
ミクロネシアで暮らす 八坂 由美、明石書店、ISBN4-7503-1338-6、2000/10、\2500
 ここでいうミクロネシアとは、ミクロネシア連邦共和国ヤップ州、のこと。サブタイトルに「協力隊が作った初めてのテレビニュース」 とあるように、青年海外協力隊の著者の、ヤップ島のテレビ局での体験談が中心。ミクロネシア連邦は今(2001年)でも、数十人の協力隊が常駐しており、彼らがどんな仕事 をしているのか、という一端をかいま見ることもできる。
そのほかにも、「協力隊の仕事」という観点を離れての、ヤップの人々との共同生活、離島訪問記など、紀行文としても楽しく読める。
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