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ミクロネシアの神話・伝説

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FXを楽しむための小ネタ集

ハワイの神話と伝説~パラオ神話ギャラリー

All pictures : Copyright by Margaret Leach

【ジュゴンの由来】

大昔のパラオでは、月が不吉な欠けかたをしているときに生まれた子供は必ず不幸をもたらすので、もし万一そんな子供が生まれたときには、事件が起きる前に子供を殺し てしまわなければならない、と信じられていました。

あるとき、そういう子供が生まれてしまったことがありました。しかしこのとき、母親は子供を殺すのをよしとせず、子供を連れて村を立ち去ることにしたのです。村を出 た親子を村人は執拗に追いかけ、岸壁まで追い込んでしまいました。母子は迷うことなく海に飛び込み、やがて2人はジュゴンに姿を変えて幸せに暮らしたということです。
【ある老婆の願い】

バベルダオプ島に小さな女の子とその母親が住んでいました。母親はずいぶん年をとっており、 同年代の子供の母親達と並ぶといつも引け目を感じていました。 ある日のこと、村の長老から「若返りの泉」の話を聞き、母親は早速その泉を探し当てて 飛び込みました。泉から上がると肌も若返り、とても美しい姿に変わっていました。

けれども家に帰ってみると、女の子は「こんな人は私の母さんじゃない。母さんはどこにいったの?」 と泣きじゃくったのです。 母親は、てっきり喜んでくれると思った娘が泣くのを見て落胆し、再び泉に入り、 もとの姿に戻りました。娘は母親が帰ってきたと大喜びし、それ以来、母親は現実を きちんと受け入れるようになった、ということです。
【光の鳥】

ンゲサルの村の近くに、夜になると小さな灯りをともすことのできる鳥が住んでいました。 たくさんの人々が、暗くなるとこの鳥たちを見ることができました。言い伝えによると、 人々がジャングルで道に迷ったときには村までの道案内をしてくれたり、夜に漁に出て沖合で カヌーが転覆したときに浜まで誘導してくれたり、あるいは夕食の後、子ども達が 遊びに行くときには道を照らして先導してくれたりしたそうです。
【オルレイのふくろう】

オルレイという村に、はじめてふくろうに出会った人々の伝説が残っています。 ある日、1羽のふくろうがやしの木の梢にとまりました。そして、次々とふくろうが やってきました。村人は、はじめて見る奇妙な形をした鳥に驚き、これは悪い前兆では ないかと考えてカヌーで逃げ出しました。 沖に出てみると、近在の村のカヌーがいます。彼らも同じことが起きて逃げてきたとのことです。

「さてこれからどうしよう。どこに行ったらいいのか」と村人が頭を抱えていたところに 一人の老人がカヌーに乗って現れ、「一体何が問題なのか?」と訊ねます。 村人が事情を説明すると、老人曰く、「わはははは。それはふくろうじゃ。 そもそもふくろうが現れるというのは吉兆じゃ。」とのこと。 みんな安心して村に戻り、以来、村ではふくろうは大切にされたとのことです。
【魔法のパンの木】

ラオミキアクの孫、ミラッドはバベルダオプ島沖にあるンジブタル島に住んでいました。 彼女の家の庭には魔法のパンの木があり、空洞になったその幹は礁湖まで通じており、 海で大きな波が起きると、自動的に幹から魚が降って来たのです。 優しいミラッドはそうして手に入れた魚を都度都度村人にも分けていました。

ところが彼女のパンの木を羨ましがった村人達は、悔しさのあまりに、ある日のこと、 シャコ貝の斧でその木を切り倒してしまったのです。・・その瞬間、幹の中からは 大量の海水があふれ出てきました。水はとまらず、とうとう島は海の底に沈んでしまった のです。 今でも、透明な礁湖を覗くと、その幹が見えるということです。
【亀の時間】

パラオでは、女性達は亀の甲羅から作った特別な貨幣を使っていました。昔は亀の習性が あまりよく知られておらず、この貨幣は大変貴重なものでした。 とある新月の夜のこと、ペリリュー島の青年とアラカベサン島の少女がンゲルミス島で 逢い引きをしていました。彼らはそこで夜を明かしていたのです。ところが、朝、少女が 気が付いて見ると、彼女のスカートの一部が引きちぎられており、また、彼女が寝ていた 場所から浜の方に向かって亀の這った跡がついていました。とりあえず、その日は椰子の葉で 新しいスカートを作り、彼氏とは、また満月の夜に遭う約束をして別れました。

二度目の約束の日、彼らは大きな亀が浜を上がってくるのを目撃しました。よく見ると、 亀の足に絡まっているのはこの前ちぎられたスカートではありませんか! ・・このことがきっかけで、パラオの人々は、亀が卵を産んだ後、大体二週間で元の場所に 戻ってくる、という亀の習性を知ったのです。
【石になった婦人】

コロール島のンゲルミド村に、バイと呼ばれる男性だけの集会所で夜通しいったい何が行われて いるのか、大変に興味を持った女性がいました。 女性がこういうことに興味を持ったり、あまつさえバイに近づいたり中に入ったりすることは タブーとされていましたが、だめだと言われれば言われるほどに我慢ができなくなり、 とうとうある日の深夜、子どもを連れ、灯りをかざして森を抜け、こっそりとバイの側まで やって来たのです。そしてそうっと中をのぞき込んだその瞬間!彼女は子どももろとも 石になってしまったのでした。・・その石は現在でもコロールに残っているそうです。
【パラオの起源】

太古の昔、とある島に住む夫婦に一人の息子が生まれました。その子は驚くべき速さで 成長し、また、もの凄い量の食べ物を食べたため、夫婦二人ではとうてい養いきれず、 村中で養っていました。彼の成長は止まらず、村では彼の身体を覆って雨露をしのぐための 特別なバイまで建てました。ところが彼はどんどんどんどん大きくなり続けて、バイよりも 大きくなってしまい、やがて島中の全ての食料を食べ尽くしてしまったのです。

困り果てた村人達は相談し、彼を殺してしまうことに決めました。母親は泣きましたが、 このままでは村中の人々が死んでしまうことを考えて村人達に従いました。 そして、村人達は大きな斧で彼の身体を斬りつけました。その切り離された体のそれぞれが 今のパラオの起源なのです。彼の脚はアンガウル島になり、かかとはペリリュー島に、 胴体はバベルダオプ島、頭はカヤンゲル島という具合です。そして、腕や手足の指が 残りの小さな島々になったということです。
【テバングの伝説】

レケシワルは、妻メルデラドと暮らすために故郷ンジワルを出てンゲルンゲサンに出てきました。2人にはテバングという息子がいましたが、メルデラドは若くして死んで しまったために、レケシワルは男手1つで息子を育てました。テバングは成長し、やがてンゲルンゲサンで妻を見付けます。ところがこの妻は義父のレケシワルと折り合いが悪く 、テバングに父親を追い出してしまうよう頼んだのです。レケシワルは故郷のンジワルに戻りますが、昔の知り合いはもうおらず、年老いた身では自分を養うのもままならないた め、「バイ」に身を寄せて、近所の人達に養ってもらいました。

その頃、テバングはテバングで困った問題を抱えていました。友人と協力して森から大きな木を切り出してカヌーを作ったものの、カヌーがタロ田にはまりこんでしまい、 押しても引いても動かなくなってしまったのです。テバングは神官のところに相談に行きましたが、神官は「これは父レケシワルを追い出した報いである」と言ったきり取り合っ てくれません。テバングは妻に、「俺はこれから父さんを迎えに行って来る」と言い、ンジワルに行って父親に詫びをし、家に戻ってくれるよう頼みます。

レケシワルは戻ってくると男達に言いつけてカヌーを取り出すためのチャントを詠わせました。するとカヌーはするすると滑り出し、浜まで運ぶことができたのです。それ 以来、人々は老人を敬い、みんな仲良く暮らすようになったということです。
【ヤップの石貨】

大昔、カロリン諸島のヤップ島の人々は航海を得意とし、遠距離航海も平気でした。 そんな船乗り達が、パラオの南250キロの「ロックアイランド」の洞窟の中に、 加工するのに最適な、石灰岩質の岩脈を発見したのです。 彼らはこの岩を用いて大きな円形の貨幣を作成しました。有名なヤップの石貨です。 何世紀にもわたってヤップの人々はカヌーに乗った男達をこの島まで運び、石貨を 切り出してヤップまで運んで帰ったのです。

石貨の価値は、石灰岩の模様の美しさ だけでなく、1つ1つの石貨が無事にヤップに持ち帰られるまでの並々ならぬ苦労 の度合いで量られました。実際、運搬中に嵐に出会うとしばしば人々は命を落とし ましたし、苦労して作り上げた石貨は一瞬のうちに海の底に沈んでしまったのです。 今でもロックアイランド沖にはこうした不慮の事故で海底に沈んだ多くの石貨が 見られるそうです。

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