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ホロホロコラム

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FXを楽しむための小ネタ集

ハワイの神話と伝説~ホロホロコラム~ハワイの切手(1)

(2001.1.28)

ハワイの切手、といっても、ハワイはご存じのようにアメリカ合衆国ハワイ州ですので、今、ハワイに行っても、 何か特別な切手が入手できるわけではありません。ここでご紹介するのは、アメリカに併合される前の、 ハワイ王国時代の切手と、その後僅か7年間ほど存在した「暫定政府」と「ハワイ共和国」時代に、ハワイで発行されていた切手です。

1840年にイギリスで初めて郵便制度が始まって11年の後、ハワイでも1851年に郵便制度がスタート、 切手が発行されました。(日本では明治維新後、1871年からですので、結構進んでますね)
当時、ハワイでは国内郵便料金は「無料」ということになったようです。では何のための切手だったかというと、 サンフランシスコ経由で諸外国宛に郵便を出すときの料金で、とりあえずサンフランシスコまで運んでもらう費用が 5セント(その後は着払い)、その後もアメリカ東部までの料金を全部前払いにして13セント、 ということだったようです。(写真1)

<写真1> 右の2つは カメハメハ3世

1859年8月1日、国内郵便料金が2セント、新聞郵送料金が1セントに定められ、それに対応した切手が 発行されました。ただ、郵便料金はまだ試行的なものだったようで、状況によってすぐに価格改定できるよう、 あまりたくさん印刷されることはなかったようです。
ところが、郵便事業が順調に拡大していくにともなって、初期に印刷した切手はすぐに底をつき、後から増刷を繰り返したために、 この「数字切手」は大変多くのバリエーションが存在します。(写真2)

<写真2>

1861年、ハワイ郵政局は、「普通郵便料金2セント」で事業採算とれることに確信を持ち、 どちらかというと暫定的な意味合いで発行していた数字切手を「普通の」きれいなデザインの切手に置き換えることを企画します。 このとき印刷されたのが下記の2種類で、共に、ボストンでリトグラフ印刷されたものです。
ただ、下の切手をよく見て下さい。このときの切手デザインには発注ミス(というか受注側のミス)があり、 額面のみで「国名無し」の切手になってしまっているのです。(写真3)

<写真3> モチーフはカメハメハ4世

「国名無し切手」で随分と恥ずかしい思いをしたハワイ郵政局は、威信をかけて次のシリーズの発行を企画しました。 これが「BankNote(銀行券)シリーズ」といわれる切手で、当時評判の高かったNova Scotia(カナダ東部諸島)の切手デザインを参考にニューヨークのNational Bank Note Companyに印刷を委託したものです。
(1879年からはNBNを買収したABN:American Bank Noteが受託)

ハワイの王室ファミリーの肖像をモチーフにして、1864年のカメハメハ4世を皮切りに、1891年のリリウオカラニ女王まで、 全部で15種類の図案の切手が発行されました。(写真4)

<写真4> 左より、カママル王女、カメハメハ5世(2枚)、ケクアナカ氏、カラカウア王
左より、レレイオホク王子、リケリケ王女、カラカウア王、カピオラニ女王
左より、カメハメハ1世像、ルナリロ王、エンマ女王、そしてリリウオカラニ女王

1893年1月17日、ハワイ王国最後の女王となったリリウオカラニ女王は、当時ハワイを牛耳っていた 白人資本家グループによって強制的に退位させられ、ハワイ王国は幕を閉じます。
そして、「アメリカ合衆国が正式にハワイを併合するまでの間の暫定政府」というものが成立するのですが、 新切手を発行するほどのゆとりは無く、それまでの王室ファミリーの切手に「暫定政府」の刻印を押したものが使用され ました。(写真5)

<写真5> 写真4の切手の上に「暫定政府1893」と加刷しています

当時のアメリカ合衆国は、ハワイのクーデター派に対しては、必ずしも好意的でなく、むしろ王室の復興を 望んでいたかのようなフシもあって、暫定政府は仕方なく、1894年7月4日「ハワイ共和国」を宣言します。
その後、1898年8月に米西戦争の影響もあって、合衆国はハワイ領有を宣言するのですが、形式的には、 ハワイが正式な合衆国属領として登録される1900年7月14日まで、ハワイ共和国は存在したことになり、 共和国名の切手が発行され続けました。(写真6)

<写真6> 左より、共和国紋章?、ホノルル風景、カメハメハ1世像、星と椰子の木、蒸気船アラワ号
左より、サンフォード・ドール共和国大統領、共和国紋章?、ホノルル風景、カメハメハ1世像

以上でハワイで「発行された」切手は終わりです。(厳密に言うとOfficial Stampというのもあるらしいですが)。何しろ古い切手ばかりなので画面も地味になってしまいましたが、 次回は、アメリカ合衆国で発行されたハワイ切手の特集で、ちょっと明るい切手たちを紹介してみる予定です。お楽しみに。